命婦のおとどたち

一条天皇は飼い猫に五位の位を授け「命婦のおとど」と呼んで溺愛していたそうです。

清少納言の枕草子に記載があります。(命婦のおとどのせいで災難に遭った犬の話ですけど。)

ところで、位が五位以上は「貴族」と呼ばれる高い身分なのだそうです。なんと。貴族。猫さまが。

平安時代から人間は猫に征服されていたのかもしれませんね。

こちらは主に管理人が、たまに秀明さんが、猫・・・つまり「命婦のおとど」たちについて無駄話をする

コーナーです。


vol.19 じいさん

猫の年齢を人の年齢に換算すると・・・。

1歳≒20歳

その後は1年に×4をするのが一般的。

つまり猫の10歳は56歳。

11歳は60歳。

諸説ありますが、そんな感じらしいです。

うちの猫たちは12歳と14歳なので、まあ、つまり、

じいさんです。

 

12歳のじいさんは先天性心疾患があり、8歳くらいまでしか生きられないと最初の獣医さんに言われました。

その後に診断してもらった大学病院の教授先生からは

「この子は軽度なので、心臓が悪くなる前に寿命が来ますよ!

わっはっは!!」と言われました。

 

さすがは大学病院の教授先生だな!と思う今日この頃でございます。

このじいさん、12歳(≒ヒトの64歳)のくせに食欲がすごすぎて、年中「天高く馬肥える秋」ならぬ「天高く猫肥える太る日々」なのでございます。

若いときと同じくらい食べます。男子高校生並みにご飯を食べるじいさん。そりゃ、太る。

まあ、何よりなんですけど。

 

14歳のじいさんは兄弟猫が亡くなってから、ときどきパタッと具合が悪くなることがあります。

原因不明。検査をしても良くわからない。ご飯を食べられなくなるので強制給餌でリカバリー食を食べさせ

様子を見ていると、そのうち元気になってくれます。

猫はまだまだ謎多き生命体なので、検査をしてもすべての原因がピシッとわかるわけではないようです。

だって、猫の「ゴロゴロ」。メカニズムが未だ解明されていません。

あれって喉を鳴らしていると言いますが、実際はどこを振動させているのか不明だそうです。

まあ、とにかく、14歳のじいさんは現在もパタッと元気がない状態。スタスタ歩けずによろけています。

でもお腹が空くようで、飼い主の後をヨロヨロとついてきます、そして強制給餌の缶詰めをストックしているボックスの前に座り、キラッキラな目で見つめてきます。

普通の猫様は強制給餌を嫌がるのですが。

うちのじいさんは強制給餌が好きらしい。

空腹に耐えかねてカリカリフードを自力でむさぼっているいるところを見たばかりなのに。

強制給餌をしろと。そうですか。はい、そうですか。

 

こういう時に「私ならいそいそと猫の言うとおりにしてしまうだろうなぁ。」と思ったアナタ。

猫の飼い主向きの性格です(笑)

(2021.11.1 管理人)

 

vol.18 きゃーーーーっ!

猫に本気で威嚇されると怖いですよね。

毛を逆立たせ、尻尾を膨らませて牙をむき

「ブシャーーーーーッ!!!」

と敵意を丸出しにされると、特に猫に慣れていない方にとってはさぞかし恐ろしいかと思います。

 

猫のシャーシャーは、猫同士のケンカのときは相手に対する威嚇なんでしょうけど、対人間のときは少し意味合いが違っているように感じます。

 

猫が人間にシャーシャー言ってるときって実は猫の方が怖がっているんですよね。

 

怖くて怖くてたまらなくて

「あっち行ってよ!」

「やめてよー!」

「来ないでよー!」

とか、

 

びっくりして「きゃーーっ!!」と叫ぶ代わりに「ブッシャ――ッ!!」って言ってるときが多いと思います。

 

最近、こんな話を聞きました。

何年間も一緒に暮らしていた猫が初めて「シャー―ッ」と言って、びっくりした飼い主さんは思わず物(雑巾)を投げつけてしまったそうです。

飼い主さんに物を投げつけられるなんて、猫にとっても生まれて初めて。

信頼関係が崩れてしまったようで、猫は飼い主さんに怯えてシャーシャー言いまくるし、

飼い主さんはそんな猫が怖くて気が休まるときがなくなってしまったとのこと。

こうなったら、もう、一緒に暮らせません。

 

多分、この猫さんの「シャー―ッ」は、何かにびっくりして思わず発したシャーだったのでしょう。

人間だったら「きゃー――!」です。

「きゃーー!」だったら飼い主さんも怖くなかったんだろうなぁ。

でも猫は「シャー―ッ」としか言えないですからね。切ない。

 

猫のシャーシャーは怖くないですよ。

猫が怖がっているんです。

シャーシャー言ってる猫がいたら、「きゃーきゃー」怖がってる女の子に脳内変換してあげてください。

猫、オスかもしれませんけど、まあ、それはそれ。

涙目で「きゃーきゃー」言ってる女の子を大声で脅したり、棒で叩いたり、物を投げつけたり、水を掛けたりしませんよね?

怖くて「きゃーきゃー」言ってる女の子がそんなことされたらどんなに傷つくか。

 

猫だって傷つくんです。

2020.11.17 管理人(写真:管理人飼い猫)

vol.17 或る猫の一生

保護猫カフェでその猫を始めて見たとき、ずいぶん痩せているなと思いました。

どこか悪いところがあるんじゃないかと心配したのですが、健康診断では特に悪いところもなかったとのこと。

様子を見ていると、とにかくご飯の好き嫌いが多い猫のようでした。

嫌いなご飯を出されても決して食べようとはせず、こちらが根負けして好きなご飯を出すまで丸一日以上食べないことも。

店長さんがしっかり栄養バランスなどを考えて良いフードを選んでいるのですが。

そういうご飯より合成着色料などがこんもり使われているご飯の方がお好みみたい。

そのうち段々とふっくらしてきて一安心。

これならそのうち里親さんが見つかるかもしれないなどと、お世話する人みんながほっとしていたタイミングでガンを発病してしましました。

その保護猫さんは地方都市で野良猫さんだったところをボランティアさんに保護された猫です。

ボランティアさんのお宅には他にもたくさん猫がいました。それに保護されたときに既に大人の猫だったこともあってなかなか里親さんが見つからず、気が付けば9歳になっていたそうです。

そんなあるとき、ボランティアさんと大家さんとの間にもめごとが起こって、住んでいたところを立ち退かなければならなくなりました。猫と一緒に暮らせる引っ越し先を探すも見つからず、保護していた猫たちの行き場がなくなりました。

ボランティアさんの多頭飼育崩壊です。

何人かのボランティアさんが協力して猫たちを引取り、行き場を探して走り回ったそうです。

その子はそういういきさつで東京の保護猫カフェにやってきました。

 

ガンの治療は、その子の全身の状態がよろしくなく、積極的な治療はかえって命を縮める可能性もあるとの獣医さんの判断で、断念せざるを得なかったそうです。

診断から3か月間、カフェでのんびり過ごして、まだまだ元気だなと皆に思わせたある日の夜、皆が帰った後にひっそりと息を引き取りました。

私がお世話をしたその日の朝は、1mくらいの棚にひらりと飛び乗ったり、ご飯の好き嫌いをして美味しいものを出させたり、にゃおにゃおにゃおにゃおとお喋りしたり、トイレでザクザク砂をかいてシャキシャキ用を足したりしていました。まさか次の朝を迎えられないとは思いもしませんでした。

痛がったり苦しんだりする様子もなく、寝たきりになったりすることもなく、スッといなくなってしまいました。

すごく人懐っこい子だったのでカフェではお客様にも可愛がられてファンも多かったそうです。

野良猫から保護された後もずっと里親さんを探している状態で過ごして、一度も「うちの子」として愛情を注がれたことがない子でした。

本猫は本猫なりに幸せだったと思います。

でもやっぱり、タマさんにも一度くらい「うちの子」の特別感を味わってほしかった。

猫さんは亡くなったら虹の橋というところで飼い主さんを待っていてくれるらしいのです。

タマさんは誰を待つのかな。

誰も待たないのかな。

2020.10.13 管理人

 

vol.16 熱中症

猫さんだって熱中症になるのです。

人間と同じで猫さんも、年をとると暑さや寒さに鈍感になるようです。

そして人間と同じで猫さんも、熱中症は命にかかわります。

本当にあっさりと命を取られてしまいます。

 

そうなってしまうと大変なので、10歳超えの猫ばかりいる我が家では、夏の間は少し高めの温度設定でエアコンをつけっぱなしにしています。

涼しい日はさすがに止めますが、30度を超える日や湿度がとても高い日は、ずっとエアコンを稼働させております。

はいはい。過保護ですとも。

それが何か?

 

しかしながら、よく考えてください。

最近のエアコンは省エネ対応で大変優秀です。

ずっとつけっぱなしでも思ったより電気代はかかりません。(あくまで「思ったより」ですけどね。)

それに引き換え、体調不良になったときの動物病院へのお支払いときたら!

動物病院の診療代。完全自由診療。保険適用なしの全額自己負担。

真夏の電気代と比べてどちらがお高いと思いますか?

 

猫は甘やかす方が経済的だというお話でした。

 

こんな風に猫様に配慮をして夏場中エアコンを稼働させているのに、部屋の中でもギラギラと日の当たる不快そうな場所で転がっている猫さんたちを見かけます。

こういうときは気を付けてあげてくださいね。

猫様たちときたら、うっかり、知らない間に熱中症になってしまう達人(達猫?)なのですよ。

肉球が熱かったら、涼しい場所にお姫様抱っこでお連れしてください。

猫様の抗議行動で血を見ることもあるかもしれません。

でもまあ、名誉の負傷ということで。

2020.8.7 管理人(写真:佐藤秀明)

 

vol.15 空飛ぶご縁

今いるところから遠く離れた南の島で生まれて、雨に濡れると嫌な気持ちになるし

虫とかに刺されるからあちこち痒いし

暑かったり寒かったりするし

病気のときは見つからないようにじっとうずくまるしかないし

いつもお腹は空いてるし

ときどきいじめられるし

まあ、猫なんてみんなそんなものよ、と言われると否定できないけど

ぬくぬく生きていかれるならその方がいいじゃない?

 

遠く離れた南の島で保護されて、施設のケージで何年も過ごしてきた猫さんが、縁あって東京で里親募集をすることになったそうです。

 

飛行機に乗ってやってきたのよね。

空、飛んじゃったね。

 

この子も子猫のときにインフルエンザに罹ったらしく、片目に少し濁りがあります。

しかも結石があって手術しないといけないレベルであることが判明。

手術してからの譲渡を予定していたそうですが、全部引き受けるからすぐに手元に引き取りたいとおっしゃってくださる里親さんが現れたそうです。

 

すごい方とご縁がつながった強運な猫さん。

頑張って空を飛んで来て良かった。

この運の強さで良いことをぐいぐい引き寄せ、里親さんに福をいっぱいもたらしてくれる最強招き猫(リアル)になるに違いないと確信しております。

 

でもこういう里親さんって「この子と暮らせるだけで幸せですから。」って言うのよ。

きっとそう。

そういうお話を聞くとやっぱりその方の幸福を願ってしまいますよね。

願うだけで何もできないですけどね。

2020.7.23管理人(写真:ネコリパブリック池袋店 卒業猫のちゃーちゃん)

vol.14 ないものは数えない

猫のさやかちゃんにはおうちがありません。

今は保護猫カフェで里親さんとの出会いを待っているところです。

 

さやかちゃんはずっとお外で暮らしていたので「うちの大事な子」として人に大切にされたことはありません。

運よく心配してくれる優しい人と出会えたので保護してもらえました。

 

さやかちゃんには右目がありません。

お外で暮らすの猫だったので、ひどい猫インフルエンザにかかってしまい、ひどい結膜炎を併発してしまったようです。目は保護されたときには治療ができる状態ではなかったそうで、手術で摘出せざるを得ませんでした。

猫インフルエンザは正式名称を猫ウイルス性鼻気管炎といって、猫ヘルペスウイルスが原因です。人にはうつりません。

このウイルスはどこにでもいて感染力がとても強いものです。飼い猫さんたちはお母さんからもらった免疫が切れる前に飼い主さんがワクチンを打ってくれたり、ウイルスがうようよしているお外には出ない生活をするため、あまり罹る子はいません。罹ってもほとんどが軽症で済みます。

 

外で暮らしていたさやかちゃんはお母さんからもらった免疫が切れても誰にもワクチンを打ってもらえず、自分の免疫がウイルスに勝てるくらい強くなる前に感染している猫さんからうつされて発症し、重症化してしまったのでしょう。

 

子猫のときに罹ってしまうとウイルスが体の中に残ってしまうことがあります。

ヘルペスウイルスって怖いですね。人間も子供のときに罹った水疱瘡のウイルスが体内に潜んでいて何かのきっかけで活性化すると帯状疱疹になりますよね。

さやかちゃんも同じです。さやかちゃんの体内に潜む猫ヘルペスウイルスはくしゃみや目やにの症状を引き起こします。

さやかちゃんの猫ヘルペスウイルスはあまり潜んでくれないようで、しょっちゅうくしゃみや鼻水、目やにが出て大変そうです。ちょっと出しゃばりなんじゃない?なんて思うくらいです。

鼻づまりがひどくなるとご飯もあまり食べられなくなります。

猫さんは匂いで「食べていいもの、悪いもの」を判断しますので、ひどい鼻づまりだと美味しいごはんを出されても分からないのです。

そしてこれはご飯を食べているところを見た私の想像ですが、さやかちゃんは歯も一部ないのかもしれません。

 

そして原因もなにも全く分かりませんが、さやかちゃんはどうやら過去に骨盤か後ろ脚の骨折も経験しているようです。

病院で治療した様子はないそうです。本当に運よく自然に治癒して生き延びられたようだとのことです。

そしてとてもとても運が良いことに、あまり後遺症もなく元気に走り回って暮らしています。

高いところの上り下りも余裕です。とてもとても幸運なことに。

 

こんな風にさやかちゃんには持っていないもの、与えられなかったものがいっぱいです。

 

人間だったらグレちゃうかもしれませんね。夜中に盗んだバイクで走りだしたりするとか。

 

さやかちゃんはそんなことしません。

可愛いねって差し出された手のひらに思いっきり顔を寄せて、嬉しくてお腹を見せてコロンコロン転がります。

さやかちゃんのことを考えながら行くと、必ずドアの前まで走ってきて出迎えてくれます。

ご飯を食べるところを見てくれる人がいると嬉しくなっちゃうみたいです。食が細いときでもご機嫌さんになっていっぱい食べてくれます。見るのをやめるとご飯を食べるのもやめちゃうから手が掛かると言えばそうですけど。

 

さやかちゃんは人も猫も大好きです。

おもちゃで遊ぶことも好きで、もふもふの毛布も好きで、ふわふわのクッションも大好きです。

さやかちゃんには好きなもの、愛おしいものがいっぱいあります。

楽しくてうれしいことも毎日いっぱいあるみたいです。

さやかちゃんは自分と一緒に楽しくてうれしくて幸せになってくれる人との出会いをコロンコロンしながらのんびり待ってます。

 

もっていないもの、奪われちゃったもの、与えられなかったものなんて数えないのです。

猫さんというものは、なんて強くて美しい生き物なのでしょう。

 

2020.7.3管理人(写真:ネコリパブリック池袋店 さやかちゃん)

vol.13 補液で四苦八苦

 イエネコとして人間と一緒に暮らしている猫さんの祖先はリビアヤマネコです。出身は砂漠の生き物です。

そのため、宿命的に腎臓が弱く、長寿の猫さんはまず腎臓機能が低下するそうです。慢性腎臓病の猫さんはとても多いのですが、獣医さんに聞いたところ、加齢による慢性腎不全は個体としての寿命だと考え、そこまで上手に飼えたことを誇るべきだとのこと。人間でいう老衰にあたるのでしょうね。

 

 慢性腎不全を患う猫さんを抱えた飼い主さんが通る道。それは『自宅での補液』。

脱水症状は猫さんも辛いようです。脱水症状が改善されると楽になるようなのですが、そんなにしょっちゅう通院できません。そうするとどうしても自宅で補液をすることになります。

上手な人は上手だし、おとなしくやらせてくれる猫さんとそうでない猫さんとがいるようです。

 

 うちの猫は残念ながら加齢による慢性腎不全になる前に悪性リンパ腫になってしまいました。秋から抗がん剤による治療を続けてきましたが薬が効かなくなり、先日ついに抗がん剤の投与をやめました。

 これから先は病気が良くなることもありませんので、だんだんと弱っていく猫の生活がなるべく楽しく快適なものになるように、上手に天国に送り出せるようにするのみです。

 うちの猫はお腹の中のリンパがあちこち腫れているようなのです。腎機能も落ちてきました。そうすると脱水症状が現れ、けっこう辛いらしいです。延命をするつもりはありませんが辛さは取ってあげたいので、慢性腎不全の猫さん同様におうちで補液をすることにしました。

こやつがうちの病気の猫・平蔵氏。

とてもプライドの高い猫なので、補液をしている間に他の猫が近寄ってくると身をよじって逃げようとします。

動かないで!とお願いしてもゴソゴソ動かれ、焦る飼い主。

そして抜ける針。

ぴゅーーーーっと漏れる点滴。

飼い主、「きゃーーーーー!!」です。

 

なかなか入れたい量を入れることができません。

今日は通院日だったので獣医さんに相談しました。

獣医さんにやっていただくと、何の苦労もなくじゃんじゃん補液が入れられます。

何が違うんだろう?

 

獣医さんがおっしゃるには、針を刺す場所などはそれほど違っていないだろうと。

ただ、緊張したり「やるわよ!やるわよ!」なんて意気込んだりすると、それが猫に伝わって失敗することが多いのではないか・・・とのこと。

 

なるほど。

 

お笑い番組を見て笑いながらするくらいがちょうどいいですよ・・・なんてアドバイスをいただきました。

 

でもね、先生。そんなの無理っす。

さんまさんの番組で笑い転げながら針を刺したら変なところに刺して平蔵さんに怒られそうですよ。

でも、頑張りまっす。

 

獣医さんのおっしゃっている意味はよくわかります。

猫さんは飼い主の気持ちにとても敏感な生き物です。

飼い主さんが緊張したりすると猫さんも緊張してシャーフー言っちゃったりします。

 

これも個体差があると思いますので、うちの猫はどの程度かな?なんて観察するのもまた楽しいですね。

 

うちの猫の中で一番飼い主の気分とシンクロしてしまうのが件の平蔵氏。(→)

平蔵氏は本当にできた猫で、寒い冬の日に冷たいお布団に入って「寒いなー。冷たいなー。」とつぶやいていると必ずやってきてお布団に入って身を寄せてくれます。遠くにいて声なんて聞こえないはずでも必ず。

飼い主、おかげで湯たんぽいらずです。

なんて立派な猫だろう。平蔵氏。

他の猫はお布団が暖かくなってからのうのうとやってくる役立たずばかりなのに。

できれば私が死ぬまで湯たんぽ代わりになってほしいところです。本当に残念だわ。平蔵さん。

 

もう良くならない猫さんを看つづけるのは切ないものですが、飼い主が辛く悲しい気持ちで日々過ごしてしまうとその気持ちにシンクロしてしまう猫さんの残された時間が辛く悲しいものになってしまいます。

それは避けたい。

 

今はヘラヘラしながら平蔵氏を明るく楽しくお世話する毎日です。もう、わがままは全部ききまくりです。

それをいいことに平蔵氏は「お尻トントン」(尻尾の付け根あたりを軽くトントン叩くこと。トントンされるのが好きな猫は多いが人間側は結構手が疲れる。)を長時間強要してきます。

30分もトントンし続けるのはなかなかの重労働・・・。トイレにも行けない飼い主です。

でも、まあ、平蔵さんがご満悦なのでいいですかね。

お世話できるのは生きている間だけですから。

そして楽しくお世話しないと一緒の時間がもったいないですから。

補液は四苦八苦していますけどね。

2020.5.7 管理人(写真:管理人飼い猫・平蔵 旨いものばかり食べている13歳の初夏)

vol.12 猫とかみさま

新型コロナウィルスの感染拡大が深刻です。

私もなるべく外出は避け、家の中でうろうろする日々です。

うちの猫たちは、なんだかすごく嬉しそう。

 

オレを構え!

オレを愛でろ!

オレが呼んだら来い!

寝るときはオレに腕枕しろ!

オレは上に乗るぜ!

オレは足の間に入るぜ!

 

・・・はいはい。

あぁ、早く自由に外出できる日が来てほしいものです。

 

さて、そんな中で面白い記事を見つけました。

オクラホマ大学から発表された研究論文です。

調査対象は2000人のアメリカ人なので他国では少々事情が違うかもしれませんが、無神論者ほど猫を飼うケースが多いというものです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jssr.12637

 

いろいろ言いたいこともあるけれど、ふと思いついたのはやはり以前読んだ記事。

ペットと飼い主の関係性を描いたイラストが評判になっているというものです。

https://times.abema.tv/posts/7030071

 

こちらによると「猫は神」で、猫の飼い主は「もはや狂信者」とか。

個人的には激しく共感する以外のどんな意見も感情も持ちえません。

いけませんか?

 

まあ、いけませんか?などと問うておいて申し訳ありませんが、この件に関して猫の飼い主相手に否定的な意見をおっしゃっても無駄ですけどね。

我々、聞く耳は持っておりません。

そのような否定的な意見を聞く耳は、猫を飼い始めて最初に迎えた燃えるゴミの日に生ゴミとして出しちゃいました。

今頃はチリとなっていることでしょう。

 

ところで、イスラム教の国や人々に、猫は大変大事にされているそうです。

預言者が猫をとても可愛がったからだそうです。

お仕事でアラブの国に行くことが多い知人に聞いたお話。

こういった国々や人々を対象にして調査するなら、オクラホマ大学の研究論文とは違う「敬虔な人ほど猫を可愛がる」という結果が出るのかもしれませんね。

 

あ、でも、「猫の飼い主は猫の狂信者」というのは万国共通です。

たぶん。

2020.4.12 管理人(写真:管理人飼い猫)

vol.11 モテ・非モテ

モテる、モテない。

猫の世界にもあるのです。

切ないです。

 

保護猫ちゃんたちにも里親希望者が何人も現れるモテモテな猫さんと、いつまでたっても里親希望者が現れない非モテの猫さんがいます。

何が違うのか。

 

見た目は・・・かわいい。

性格だって・・・甘えん坊で愛嬌がある。

健康状態は・・・問題ない。

妙なクセは・・・特にない。

 

なのになぜモテないの?

 

あとから来た猫さんが里親さんと出会い、次々と幸せになっていく中で取り残される非モテ猫。

可愛いとは言ってもらえるのに。

一緒に暮らす猫としてお声がかからないのはどうしてなのかなぁ。

いろいろと考えてみると、非モテの猫さんはとにかくアピールが下手。

モテる猫さんたちは、里親希望でいらっしゃった方のお気持ちをピンっと察して、積極的に撫でてもらいに行ったり、お膝に乗ってみたり、目の前でコロンコロンと寝転がってみせたりできます。

お膝に乗ってグルグル喉を鳴らされたら「運命の猫ちゃん!?」なんて気持ちにもなりますよね。

 

ところが非モテの猫さんたちときたら。

せっかく里親希望の方が来店してもぼーーーーっとしていたり、ぐうぐう寝ていたり。

 

まったく、何をやっているのか。

モテ猫さんからテクニックを盗むとか、できないのかしら?

ところが非モテ猫さんも、お世話のお手伝いで通う私のような人間には上手に甘えてくれます。

抱き上げて猫さんの顔に顔でグリグリしたり、寝転がっているときにお腹に顔を埋めてモフモフしたりとやりたい放題のお世話係です。

飼い主さんにもモフモフをやらせない猫さんは結構いますから、そういうところをアピールすればいいのに。

非モテだっておうちに迎えたら素晴らしいパートナーになってくれると思います。

 

だが、モテない。残念ながらモテない。だからお声がかからない。

 

そういう不器用な部分もひっくるめて気に入ってくれる里親さんが現れてくれるのを祈るばかりです。

(写真の子たちの場合は、もう祈り続けて1年くらい経っちゃいましたけど。)

オマエが迎えればいいじゃないか?

うちにお迎えしたらですね、飼い主を偏愛するうちの飼い猫3匹にどんな目にあわされることか・・・。

そしてこれ以上数が増えると、全員を十分にお世話しきれる自信がありません。

それでは誰も幸せになりませんから。

彼らと幸せになるのは私の役目ではないようです。

2020/3/18管理人(写真:ネコリパブリック池袋店 ジャイロ君、チャロ君)

vol.10 命の期限

「100日後に死ぬワニ」という4コマ漫画がネットで人気を集めているそうです。

まあ、生きていれば何日後かには必ず死ぬことになりますから。

期限が分かっていた方が良いのか、分からない方が幸せなのか。

よく分かりませんね。

 

ところで、うちにいる3匹の猫の中の1匹は現在闘病中です。病名はリンパ腫です。

昨年10月に腎臓に腫瘍があることが分かりまして、抗がん剤治療プログラム「UW25」を始めました。

抗がん剤が効いて、重たい副作用もなく、腫瘍はみるみる小さくなり喜んでいたのですが、11週目に腸管に腫瘍ができてしまいました。

UW25は中止し、別の抗がん剤治療に切り替えました。こちらも効果があり、投与後3週目には腸管の腫瘍が画像に移らないほど小さくなりました。

ところが5週目の超音波検査で腹部のリンパが腫れていることが判明。1週前倒ししてまた抗がん剤を投与したところです。

 

もう、こうなったら甘やかすしか手はありません。

これまでは健康のため、成分を吟味したプレミアムフードを食べさせてきましたが、もう、好きなものを好きなだけ食べさせることにしました。

どうせ近々、何も食べられなくなるでしょう。

栄養なんてなくても、美味しいものを好きなだけ食べればいいんじゃない?

毎日毎日、望むだけちゅーるを貪るうちの猫。

そしてご相伴に預り、フガフガ喜ぶ健康な他の2匹。

果たしてうちの猫は、いつまで自分で美味しくご飯を食べることができるのか。

命の期限は何日後なのか。

ひょっとしたら治っちゃうんじゃないのか。(リンパ腫の猫は抗がん剤治療での寛解率70%、しかし1年後生存率30%。2年後生存率は10%です。

うちの猫は寛解率70%にも入れなかったのですけど。)

とはいえ、いつかは来る日。

 

それが今日でも明日でも良いように、力の限り甘やかしております。

力の限り甘やかせる時間もてるだけ幸運なのでしょう。

 

2020/3/8 管理人(写真:管理人飼い猫 平蔵)

vol.9 多頭飼い

猫が仲良くくっついて寝ていると可愛いです。

SNSには『猫団子』の画像があふれています。

確かにラブラブで幸せそうに見えます。

多頭飼いを推奨する人々もいることから、うちの猫は1匹で可哀そう…との声を聞くことがあります。

しかし、本当に1匹で飼われている猫は可哀そうなのでしょうか。

これはあくまでも私見ですが、仲間がいて幸せかどうかは「猫による」と思います。

また、「相方との相性」もかなり重要のように思えます。

例えばうちの猫。

ビタッとくっついていますが、彼らは同胎の兄弟で産まれたときからいつも一緒にいます。

一緒にいるのが当たり前の2匹です。

こうやって写真に納まると仲が良さそうですが、実際はそうでもありません。向かって右側の猫が絶対王者で、左の猫は右の猫を押しのけて我を通すことはほとんどありません。たまに我を通そうとすると右の猫に容赦なく攻撃されます。ケンカが強いのは絶対王者の右の猫で、左の猫がケガをすることはなく、むしろ「いやいやーー!やめてーーー!」と夢中で応戦する左の猫が右の猫に引っかき傷をつけたりします。ケガをさせられても勝つのはいつも右の猫です。そしてケンカのことなど忘れたかのように、すぐにくっついて寝ていたりします。これは仲良しというのかな?違いますよね。

2匹の間から顔を覗かせている猫は、前の2匹と血縁はありますが年も1歳半若く、後からうちに来ました。この写真を撮ったときは偶然にこのような構図となりましたが、普段は右の猫や左の猫とくっついて寝ています。

後から来た猫は縄張り意識が薄いらしく、あまり自己主張をしないタイプです。時々アニキ猫たちの気に入らないことをして鉄拳制裁を受けますが、やり返すことはありません。

そのような3匹の性格のおかげで何とかバランスが取れているのが実情です。

たまたま性格の相性が良くて何とかなっていますが、そもそも猫科の動物は単独行動が基本で(ライオンだけ特殊)群れを作って生活をする生き物ではないそうです。

うちの猫たちからもひしひしと「オレだけ見てくれ」「ボクだけ可愛がってくれ」という圧力を感じます。

それができなくて申し訳なく思うことも度々です。

うちの猫が可哀そうだからお友達を飼ってあげよう…なる親心は、実は猫にとって迷惑なこともあるようです。

猫さんを増やすときは、うちの子の性格と新しい子との相性をよく見極めてあげてください。

特に雄は縄張り意識が強い子が多いので、トイレ以外での排せつや家具での爪とぎなど、マーキングに精を出されて飼い主さんが困ってしまうこともあるようです。

2020/2/20 管理人(写真:管理人の飼い猫)

vol.8 猫端会議

さて、世の中には猫好きさんがあふれています。

猫好きさんは猫の話をしたい。でもうっかり猫好きさんじゃない人がいるところで猫に対する正直な気持ちを話したりしたら…。

「え?猫でしょ?」「なにそれ?」「ちょっと待って!猫だよね?」なんて反応が返ってきたりします。

猫好きさん、心の赴くままに猫の話をしないように気を付けなければなりません。だって、変人扱いされちゃいますからね。

 

そんな猫好きさんばかりが集まって、好きなだけ「猫バカ話」を繰り広げる会合・・・それが『猫端会議』です。

 

講師を招いて猫に関するお勉強会を開き、猫に関する知識を増やし、お食事をしながら思いっきり猫の話をするという。

令和2年2月2日のニャーニャーニャーの日、千駄木の保護猫イタリアンレストラン「宿木カフェ」で第31回猫端会議が開催されました。

宿木カフェさんは美味しいイタリアンレストランです。同時に保護猫カフェでもあります。

店内には新しい家族との出会いを待つ保護猫ちゃんたちが十数匹待機中。

どの子も人慣れしている可愛い猫さんばかりです。

 

さて、今回の猫端会議。講座は猫飼い主が知っておくべき災害時の備えと、講師の方が昨年12月に訪れたハワイ・ラナイ島の保護猫施設のご紹介でした。

3.5エーカーの土地で600匹の保護猫さんが暮らしている施設。

こういう施設が日本にもあればいいなぁと管理人は思いました。

他国のことは他国のことで羨ましがったりしても仕方ないと思うのですが、この施設最大の特徴は、スタッフが全員正社員だということです。

日本はボランティアさんの無償奉仕がないと保護活動が立ち行かないのですが、こちらは猫のお世話をするスタッフはきちんと報酬を得て、それで生計を立てることができます。

原資は主に寄付金だそうです。

年間5,000万円の運営費用をすべて企業などからの寄付で賄っているそうです。そして年間5,000万円の寄付金を集めることはそれほど大変ではないとのこと。アメリカの企業は寄付をすることは当たり前だからです。

ノブレスオブリージュですね。

ずいぶん日本とは違うなぁ。

ラナイ島に猫の保護施設ができたいきさつはこうです。

猫はラナイ島では外来種。住民が持ち込み、数が増えて野良猫となりました。するとラナイ島の固有種の鳥にとって猫が天敵となり固有種の数が激減。猫は駆除の対象となってしまいました。

可愛そうに思った猫好きさんが保護活動を始めたそうです。

猫さんたちは施設の外に出られないように施設は柵でおおわれています。とはいえ3.5エーカーもの広大な土地ですから猫さんたちも不自由はなくのんびり暮らしているそうです。

日本でも奄美大島の野良猫が駆除対象になっていて、保護活動を熱心にしている方もいらっしゃいます。

でも、なかなかこういった施設はできませんね。費用の問題なんだろうな…と思います。

ラナイ島も奄美大島も、猫は普通に生きているだけですよね。ちゃんと飼えばこういった問題がおこらなかったのに。無知って罪なんです。猫を害獣にするのは人の無知です。

謙虚に勉強しなければらないと思う良い実例です。

2020/2/4 管理人

vol.7 猫と病院

ほんの2,30年くらい前まで、飼い猫さんたちはほとんどが家の外と中を自由に出入りするスタイルで生活していました。

終生室内飼養の猫さんのことを特別に

『お座敷猫』と呼んでいたかと思います。

室内飼養が普通になるまで「猫は死ぬときは姿を消す」と言われていました。また、「猫は病気にならない」などと言う人もいました。

「猫は死ぬときは姿を消す」ですが、理由は諸説あるようです。その中で私が分かる分かる!と共感した説をご紹介します。

◎猫は具合が悪くなってもギリギリまでやせ我慢をして、健康を装う。

◎いよいよまずい!!となったら本能的に見つかりにくい場所に移動してこもり、ひたすらじっとして治るのを待つ。

※単独で行動する猫は頼るのが自分だけなので、具合が悪いのが周りにばれると攻撃されたり、縄張りを取られてしまったりするから。

 ◎深刻な場合は、そうこうしているうちに、すっっっごく具合が悪くなって動けなくなる。

◎本猫「あれ?まずいよね?あれ?」と焦るも、すでに時遅し。

◎そのまま身罷る。

何とも言い難い残念さが漂います。

決して美学から姿を消すわけじゃなくて、どちらかというと「うっかり」的な亡くなり方という説です。

すごく納得してしまうのは私だけでしょうか。

いやいや、結構な数の猫の飼い主さんが共感してくださるはず。

猫さんが本気で姿を隠すと、たとえ家の中でも探すのに苦労します。それが外となると・・・。

人の身では探すのはほぼ不可能でしょう。

理由はともあれ具合が悪くなると姿を消すのは本当で、そうなると家の人は猫さんの弱った姿を見ることがありません。結果、猫は病気にならないと考える人もいるようです。

誤解です。

ところで、先日お話しをする機会をいただいた獣医さんは、犬の飼い主に比べて猫の飼い主はあまり病院に通ってくれないと仰っていました。

最近は室内飼いが主流ですし、猫は病気にならないから連れて行かない・・・という理由ではないだろうと思います。

もしかしたら病院がすごく苦手な猫さんが多いのも原因の一つかもしれません。

最近はそんな猫さんに配慮して往診をしてくださる獣医さんもいらっしゃいます。

病院がだめでも、往診なら猫さんも受診してくださるかもしれません。

 

あ。猫を飼っていない皆さん。今「猫、めんどくさい。」と思いましたね?

これが面倒ではないのですよ。不思議でしょう?

 

2019/12/28 管理人(写真:ネコリパブリック池袋店 輝くん)

vol.6

Hideaki Sato
Hideaki Sato
友人に獣医がいる。
昔から動物が好きで,独身時代から数匹の猫と寝食を共にしていた。
外野席からは「結婚はできないだろう」
などと言う声が聞こえて来たりしたが
いつのまにか、やはり動物好きの美しい獣医さんと結婚していたのだった。
Hideaki Sato
Hideaki Sato

 

彼は散歩の途中で病気の猫がいたりすると、自身が経営する動物病院へ連れ帰っては面倒をみるという優しい先生なので、

行倒れや交通事故にあった猫や犬が

よく持ち込まれる。

それらの動物は飼い主がいないので結局病院で面倒をみることになってしまうのだ。

Hideaki Sato
Hideaki Sato
事務室や廊下を闊歩する猫がいたりする
病院なので写真を撮らせてもらう事にしたが、ほとんどの猫は人間不信に陥っているようでなかなかレンズの前で僕を喜ばせるパフォーマンスを見せてくれない。
スタッフの女性にはよく懐いているのだが友人の先生にはどうしても懐かない犬や猫がいたりするのは注射針を持つ先生が恐いのだろう。
Hideaki Sato
Hideaki Sato

 

何度か通って

仲良くしてもらうしかないのかな。

 

 

 

 

 

2019/12/13 佐藤秀明

 

vol.5 ほめ言葉しか聞こえない

 

人間サイドが迷惑だと思うことを猫さんが

しでかしたとき、猫さんを怒ったり、声を荒げたり、体罰を加えたりしても全く無駄ですよね。

 

人間サイドにとって困った行動・・・猫さんサイドは困っていない・・・から

 

人間サイドは困りたくないなら困りごとが起こらないように工夫すればいいだけです。

人間、あきらめが肝心です。

無駄なことはやめましょう。

 

一方、褒められるのは大好き。

そして褒めてくれる人も大好き。

褒めて褒めて褒めまくって、猫さんに「大好きな人」認定してもらえれば、猫さんはそれなりに忖度してくれるような気がします。

アイツが困るみたいだからやめとくかニャー

とか。

猫さんが気を遣ってくれているような気がしますよね。

気がするだけかもしれませんけど、そんな気がするだけでも幸せな気分になれちゃうのが猫の飼い主ですよね。

もはや「飼い主」という言葉が適当なのかも分かりません。

もっとしっくりくる言葉が他にあるのかも。

何でしょうか。

 

『下僕』??

2019/12/12 管理人(写真:自宅開放型保護猫カフェ 看板猫 ラムちゃん)

vol.4 尾道ノ子猫

Hideaki Sato 尾道
Hideaki Sato 尾道

坂上の公園で子猫と出会った。
人懐こい猫で盛んに戯れ付いて来る。
いっときこの猫と遊んで公園を後にしたのだが、僕の後ろ姿を見送ってくれてるのか,少々後ろ髪をひかれる想いがした。
「とうちゃん 連れてって」と言われたような気がした。

2019/11/19 佐藤秀明

vol.3 影猫

 

ーー影猫ー。私の造語です。

猫って・・・とひとくくりにされがちですが、

色々な性格の猫さんがいます。

種類や毛色の違いと性格の違いが関連付けされたりします。

それについては個人的な意見ですが血液型占いや星座占いなどと似た感じかなと思います。

何といってもやはり個体差でしょうか。

 

そんな個性的な猫さんの中には、おうちの中で飼い主さんの後を一生懸命追いかけてくるタイプがいます。

うちにもいます。

 

彼らの「飼い主追っかけ」の情熱が尽きることはありません。

家中どこにでもついてきます。

立っているときは足元に控え、座っているときは寝転がって寄り添ってきます。

お布団に入ろうものならチャンスとばかりに密着してきます。夏も冬もです。

そんな風に密着されていると、もちろん事件も起こります。

寝ているときにポーズを変えようとしてパッコーンと顔を蹴っちゃったり

家の中で歩きスマホをしていたらシッポを踏んづけちゃったり。(歩きスマホはいけませんな。)

しかし彼らはそんなことではめげません。

蹴られても踏まれても、そんなことはなかったかのように嬉しそうにどこまでもついてきます。

いつでもどこでも、影のように付いてくる猫。名付けて『影猫』です。

猫って気ままな生き物・・・いえいえ。影猫出現率は結構高いようですよ。

私がこれまで飼ってきた猫の半数は影猫です。「うちの子も」という話も結構聞きます。

 

影猫と暮らしていると家の中で猫が影のように付いてくることがあたりまえになります。

そんな猫に死なれてしまうと、普段の生活で猫に気を付けて動くクセだけが残ってしまうので

ふとした時にとても切なくなります。ああ、もう、猫に気を付けなくてもいいんだなぁと。

そんな時、いっそ飼い猫に取り殺されても良いかなと思うのは、猫の飼い主あるあるですね。

まあ、飼い猫としてのんびり猫生を送った猫にそんなダークパワーがあるはずもないのですが。

2011/11/19 管理人 (写真:管理人飼い猫 忠相)

vol.2 猫もたくさんいたが犬もいた尾道

Hideaki Sato  尾道
Hideaki Sato  尾道

 

どこからかの視線を感じて見上げると

二階の窓からこっちを見つめているワン公がいた。


しばらく静かに見つめ合ったのだが

目をそらさないので薄気味悪くなって

その場を立ち去った。

2019/11/13 佐藤秀明

vol.1 仔猫と大人猫

 

日本では猫を飼うなら仔猫から…というのが普通です。

確かに仔猫は可愛い。

小さくてふわふわしていてお顔もお目目もまんまるで。

声も可愛いし体も華奢で繊細だから大切にしないとこわれてしまいそう。

そして仔猫から飼った方が懐いてくれるに違いない…。

 

しかし私、仔猫にほとんど興味がないです。

そりゃあね、可愛いとは思いますよ。

でも何といいますか、面白みには欠けるかな。

まだ猫さんごとの性格などの個性がはっきりしないからかもしれません。

仔猫たちは、食べて、寝て、遊んで、甘えて、可愛くいることがお仕事ですからね。

可愛いだけで充分なんですけどね。

その点で大人猫さんは、猫生の苦労なんかも体験しちゃってますから、なかなか味わい深い性格がはっきりくっきりしています。

 

例えば写真の子たちですが、一枚目の写真は1歳くらいのシマミケちゃん。人も猫も大好きで甘えん坊の遊び好きさん。天真爛漫なお姫様です。

 

二枚目の写真の子は2歳くらいのさび猫ちゃん。

物静かで甘えん坊だけど甘え方が慎み深い猫さんです。

人に撫でてもらえる順番がやっと自分に巡ってきたからすごく喜んでいると、天真爛漫なシマミケちゃんがグイグイ横入りしてきます。

普通の猫さんなら「ブッシャーーーッ!!」なんてコーフンして見せますが、さび猫ちゃんはそんなことしません。静かにそっと体を引きます。

シマミケちゃんにナデナデを譲ってあげます。

なんとまあ、愛おしい。

2ニャンとも色々あって現在は新しい飼い主さんとの出会いを待っている最中です。

大人猫は懐かないと思われがちですが、そんなことはありません。

シマミケちゃんもさび猫ちゃんも、新しい飼い主さんにデレッデレに甘えるようになる気がします。

もちろんこの子たちとは違って、これまでの猫生がハードだったりすると、ヒトにすぐに心を開けない猫さんがいるのも事実です。

 

仔猫ちゃんは可愛いです。それは否定しません。

でも大人猫さんを迎え入れるということが、今よりもっとずっと普通になるといいなぁと思います。

2019/11/11 管理人  (写真:ネコリパブリック池袋店 1枚目・こまちちゃん 2枚目・くるみちゃん)