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桜に取り憑かれた春

ここ何週間は全く落ち着かない日々を過ごしている。

その原因は桜だ。若い頃は見向きもしなかったくせに。

桜が一気に花開く様子は狂気に満ちているようだ。そんな桜を求めて右往左往する人間様の多さに毎年驚かされる。

 

長野県富士見町と北杜市の境に好きな2本の大きな山桜がある。

 

める位置によって後ろに甲斐駒がきたり、富士山が見えたりする堂々とした桜である。


その年によって開花する時期がずれるのはやむを得ないのだが色が微妙に違うのだ。

 

僕はその桜を20年に渡ってみて来ている。

 

当初は誰もいないその桜の下で、ヒバリやキジの鳴き声をききながら寝そべって一時を過ごしたものだ。

それから数年後、近くに家をたてた御仁が桜を見に来る人にいちゃもんをつけるように

なった。

「桜の木にあまり近寄るな」とかなんとか言って僕からすると嫌がらせとしか思えない

のである。

それから数年後にはカメラマンが急に増え出した。

もともと富士見町は桜の綺麗な所でカメラを手に桜探しをしている人をよく見かける。

そんな人達によって知られるようになったのかもしれない。

 

に人が増えてイチャモンおやじは鳴りを潜めて出て来なくなったの

せめてもの救いである。